簒奪

シャン州における強制移住と超法規的処刑の実態

シャン人権基金(1998年4月)


このレポートについて

 ここに訳出した報告書『簒奪 シャン州における強制移住と超法規的処刑の実態』(DISPOSSESSED: Forced Relocation and Extrajuridical Killings in Shan State, The Shan Human Rights Foundation, April 1998, Thailand)は、ビルマ(ミャンマー)東部のシャン州で、ビルマ政府軍が1990年代後半の数カ年に実施した大規模な強制移住と超法規的処刑の実態を調査し、隣国タイへの人口流出状況も合わせて記述したものです。

 シャン地方の地名と人名の地名表記について、第1部と第3部については根本敬さん(東京外国語大学)に、第2部については土佐桂子さん(神戸大学、当時)に全面的な協力をいただきました。またシャン人権基金(SHRF)からはレポート本体の提供をしていただきました。この場を借りてお礼を述べさせていただきます。ありがとうございました。

 なお作業が一段落してから、新谷忠彦編『黄金の四角地帯』(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、1998年)が発行されていることを知りましたが、地図以外の内容は参照できていません。

 現在、英語版オリジナルはSHANLANDのWeb上に掲載されています。原本に掲載されていた写真を集めた写真集のコーナーにある写真はこのサイトから転載したものです。なお レポート中の地図についても機会を見つけて添付する予定です。
 英語版URLは、http://www.shanland.org/SHRF/dispossessed/dispossessed.htm です。

(箱田徹)

シャン人権基金の紹介

 シャン人権基金は、仏教界、民族抵抗組織、国外在住のシャン人、およびシャン州内外に住む多数の個人の支援を受け、1990年12月6日にシャン州内の自由地域で結成された非政府組織である。

シャン人権基金は以下の目的を掲げている。
1.人権確立のためにたたかい、犠牲者の正義を回復する。
2.人民の要求と意思に則って民主主義を促進し、民主主義の諸原則に基づいた人民政府を建設する。
3.団結・同胞愛・平等・協力のためにたたかう。
4.世界の平和と自由・繁栄のためにたたかう。

連絡先:

The Shan Human Rights Foundation
P.O. Box 201
Phrasing P.O.
Chiang Mai 50200
Thailand


 目次


第1部
要約
   背景
      1996年:強制移住開始以前の情勢
      1996年:強制移住の実情
      1997年:政治情勢の展開
      1997〜98年:強制移住の実情
   超法規的処刑
   村から追放された人々の行動パターン

第2部
   各郡での強制移住の状況
      クンヒン郡
      ナムサン郡
      ライカー郡
      ケースィー郡
      ムンケーン郡
      ムンナイ郡
      ラーンケー郡
      ムンスー郡

第3部
   タイへの集団移住
      1996年におけるタイへの難民流入
      1997年におけるタイへの難民流入
   タイに逃れた難民の状況
      タイ政府の対シャン人難民政策
      「難民はいない」というタイ政府の見解
      逮捕の恐怖
      搾取
   タイに住む難民の生活状況
      農村での生活状況
      建築現場での生活状況
      1997年の経済危機がシャン人難民に及ぼした影響
      差し迫る危機
   結論
   行動要請

写真集


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