BurmaInfo


BurmaInfo ビルマ情報ネットワーク




SiteSearch by Google
ENGLISH INDEX
日本語トップページ
■最新情報
新着情報
メーリングリスト
イベントのお知らせ
きょうのビルマのニュース
今週のビルマのニュース
日本ビルマ救援センター
■初めての方へ
ビルマ問題入門
HRW年次報告
アムネスティ年報
■ビルマの現状
国内政治の動向
難民 民族 人の移動
保健 労働 ジェンダー
ビルマと宗教
軍事 麻薬
刑務所 政治囚
■国際関係
開発と環境
国連・国際機関
国際社会
■日本とビルマ
入管問題 難民制度
官公庁 開発 ODA
エッセイ
■もっと知りたい方へ
リンク集
ブックガイド
「月刊オルタ」ビルマ特集
PFB機関誌
「アリンヤウン」
「ビルマの人権」
BurmaInfoについて
運営体制
質問される方へ
BurmaInfo MLに参加

弾圧を逃れて潜伏する仏教僧

2007年10月7日
モニー・クリス

【ヤンゴン・AFP】ほんの2週間前まで、インポートゥーさん(15)は見習い僧としてこの5年間、禁欲的ではあるが平和な日課をヤンゴンの僧院で送っていた。 毎朝4時には起床し、夜明けには朝食を摂り、黄衣を纏って付近を托鉢に回る日々を過ごしていた。

 しかし、仏教僧が10万人の市民の先頭に立った民主化デモを、ミャンマー政府が激しく弾圧したために、現在インポートゥーさんは、日頃から食物や小額のお金の布施を受けていた、信徒の家に身を潜めている。
  現在の服装は、ゆったりとした僧衣の代わりに、Tシャツとミャンマー男性に一般的なロンジーだ。
  インポートゥーさん(軍からの報復を避けるための偽名)はAFPに対し、「再び見習い僧になりたい。ここの家族と暮らすのは落ち着かない」と語った。今のところ身を潜める以外の選択肢はないに等しい。

 僧侶たちの平和的な抵抗運動を打ち砕くために治安部隊は警棒、催涙ガス、実弾射撃を行った。少なくとも3の僧侶が死亡し、何百もの僧侶が暴行を受け、逮捕された。 軍による僧侶への暴力は、敬虔な仏教国であるミャンマーに衝撃を与えている。僧院の付近住民には家に僧侶をかくまう人もいる。

 夜10時になると外出禁止令が発動され、僧侶たちは恐怖の中でまんじりともしない。軍用トラックが近所を行ったり来たりする。トラックに乗った兵士は抵抗運動にかかわる者は誰でも逮捕すると拡声器で威嚇する。
「兵士の足音を聞きながら夜をあかしている。この家に押し入ってくるのではないかと怖くて仕方がない」とインポートゥーさんは語る。
「兵士は夜間外出禁止令を利用して、僧院を襲撃し、抵抗運動の首謀者と思われる人々を逮捕している」 インポートゥーさんの他、もう一人の見習い僧を自宅でかくまう女性(56)はこう語った。

 9月27日、治安部隊はヤンゴンの僧院を急襲し、少なくとも500人の僧侶を逮捕した。現軍政にとってほぼ20年ぶりとなる大規模な反政府運動の指導者を捜索してのことだ。

 とりわけ流血の惨事を引き起こしたングエチャーヤン僧院の襲撃に周辺住民は激怒し、僧院のある南オッカラパ区では大規模な抗議行動が勃発した。治安部隊が群衆を排除しようとして発砲、9人が死亡した。
「私たちの多くが、とりわけ女性たちは、お坊さんを守れなかったことで心を痛めている。軍隊は私たちより強かった。
「ングエチャーヤン僧院のお坊さんはこの地域ではとても尊敬されている。お坊さんたちは毎年無料で子どもたちに勉強を教えてくれていた」と住民の一人(57)は話す。
 インポートゥーさんは襲撃による直接の被害からは免れた。しかし僧院長からは、見習い僧全員に対し、民家に隠れるか、故郷に避難するかせよとの命令が出ている。

 インポートゥーさんをかくまう女性は、見習い僧は帰郷する途中で捕まる可能性があるので、自分が世話したほうが良いのではと考えている。
「帰郷途中に逮捕された僧もいると聞いている。こうした若い見習い僧のことが心配だが、お坊さんの身の安全を確保することは誰にもできない」とこの女性は話す。

 ヤンゴン市内では多くの僧院が空になっている。このことはヤンゴンの宗教生活を崩壊させるだけではなく、僧侶が担ってきた社会奉仕活動もなくしてしまった。
  僧院は宗教施設であると共に、家のない者のシェルターや、貧困者のための食糧配布所であることも多く、子どもたちに教育を与えるほか、HIV予防でも活躍している。
  しかし今や僧侶は、自分たちが奉仕していた人々の助けを求めなければならなくなっている。

  そのこと自体はまったく目新しい状況というわけでもない。僧侶はつねに、地域住民からの寄進(ふつうは食べ物)によって生活しているからだ。
「托鉢する鉢の中身を見ることで人々の苦しみがよくわかった。崩壊していく経済状況のためにますます多くの人々が貧困の中に陥っている。
「人々は以前ならご飯とカレーを施してくれた。それもやがてご飯だけになり、今やご飯すらも出さない家も多い。日々のお米を買う余裕すらなくなっているからだ。
「近頃では朝早く托鉢に出る見習い僧だけがご飯を受け取ることができる。遅く行くと何ももらえない」とインポートゥーさんは語る。

 インポートゥーさんは、恐怖の中で潜伏生活を送っているにもかかわらず、祈りと読経だけで軍事政権に異議を唱えた今回の抗議運動がなければよかったとは一切思っていないとし、次のように述べた。
「抵抗運動を指導した僧侶は、人々のためにたたかったのだ。大人になれば、私も同じことをする。私たちの先頭に立った僧侶は、自らの命を賭して国民のために立ち上がったのだ。」

(訳、中山利彦、BurmaInfo)

原文:'After crackdown, Myanmar's monks go into hiding,' AFP, October 7, 2007.





(c) ビルマ情報ネットワーク(BurmaInfo) 1997〜



(c) ビルマ情報ネットワーク(BurmaInfo) 1997〜