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国際人権NGO資料

アウンサンスーチーさん、19カ月間の自宅軟禁から解放される
2002年5月6日配信 アムネスティ・インターナショナル 

アムネスティ発表国際ニュース(2002年5月6日)
アウンサンスーチーさん、19カ月間の自宅軟禁から解放される

AI Index: ASA 16/001/2002
News Service Nr. 80/02

 ビルマ(ミャンマー)の最大政党、国民民主連盟(NLD)の指導者アウンサンスーチーさんの解放をアムネスティ・インターナショナルは心より歓迎する。2000年9月以降スーチーさんは、同国の国家平和開発評議会(軍政権SPDC)により事実上自宅軟禁されていた。

 スーチーさんの解放は、ビルマ(ミャンマー)の人権状況にとって大きな進展であり、これに続き、平和裏に政治的見解を主張したがゆえに拘禁されている他の何百人もの囚人も釈放されるよう望むと、本日アムネスティは語った。

 「ビルマ(ミャンマー)の人権および人道的状況のさらなる改善を求めて国際社会は同国政府への働きかけを継続する必要がある。同時に、ビルマ(ミャンマー)国民には、自らの将来を決定する機会が与えられるべきである。表現の自由は厳しく制限され、国民のほとんどが厳しい経済状況のため辛苦を強いられている」とアムネスティは訴えた。

 2000年12月以降、今日まで約280名の政治囚が釈放されたことをアムネスティでは記録している。しかも過去18ヶ月間には政治的理由による逮捕はわずかしか報告されていない。にもかかわらず、ビルマ(ミャンマー)にはなお約1500名もの政治囚が監禁されており、その多くは刑期が過ぎても釈放されずにいるとアムネスティは語った。

  最近の事例では、2001年11月に少数民族チンの70歳代の大学教授、サライ・トゥンタン博士が、民主的改革を平和裏に訴えたことを理由に首都ヤンゴンで逮捕された。2002年3月、非常事態法の曖昧な表現を持つ条項に違反したとして、トゥンタン博士に7年の禁固刑が宣告された。アムネスティはトゥンタン博士を「良心の囚人」であると判断しており、博士の即時無条件釈放を訴えている。

 他にも「良心の囚人」として、1989年3月の逮捕以来、拘禁されているポーウトゥン(別名ミンコーナイン)さんがいる。26年間の軍政に抗議した1988年の大規模な民主化運動の渦中、学生のリーダーとしてポーウトゥンさんは何千人もの学生を指揮していた。この学生たちのうち数百人もが今もなお拘禁され続けている。ポーウトゥンさんは現在ヤカイン州のシットゥエ刑務所に収監されているが、長期にわたり、健康状態の悪化が懸念されている。

背 景

 2000年10月以来、スーチーさんと軍政権SPDCとの対話が続いている。その内容は公開されていないが、信頼構築の段階に留まっていると推測されている。スーチーさんの解放およびその他数百人の政治囚の釈放が実現しない限り、対話は進展しないというのが一般的見解だ。

 この間、SPDCは国連のビルマ(ミャンマー)事務総長特使であるラザリ・イズマイル大使や国連のビルマ(ミャンマー)特別報告者のパウロ・セルジオ・ピニエイロ教授、そして国際労働機関(ILO)の特別代表団など、いくつかの国際機関の訪問を容認してきた。アムネスティはこうした事態の進展すべてを歓迎し、これがビルマ(ミャンマー)の人権状況の更なる改善につながることを期待している。

しかしながら、強制労働を違法とする二つのSPDC発令があるにもかかわらず、同国軍は民間人を強制労働に従事させ続けている。シャン、モン、カレンの各州やテナセリム地方など、反乱鎮圧地域で軍政権が少数民族の人々を強制労働に駆り出しているという最新の証拠をアムネスティは入手している。2002年6月までに国際労働機関(ILO)の連絡員をビルマ(ミャンマー)に配置することでILOとSPDCは最近合意に達し、これが強制労働を根絶する第一歩となることが期待されている。(了)

Source: Amnesty International, "Daw Aung San Suu Kyi released after 19 months' house arrest" (AI Index: ASA 16/001/2002, News Service Nr. 80/02, 6th May, 2002)