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国際人権NGO資料

ビルマ(ミャンマー):人権状況の改善は限定的、深刻な懸念が続く
2003年4月1日配信 アムネスティ・インターナショナル 

アムネスティ発表国際ニュース
ビルマ(ミャンマー):人権状況の改善は限定的、深刻な懸念が続く
2003年4月1日発表

 アムネスティ・インターナショナルがビルマ(ミャンマー)をはじめて訪問してから約二ヵ月が経過した。アムネスティは、人権状況にいくらかの改善が見られることを歓迎するものの、軍事政権である国家平和発展協議会(SPDC)がその他の重要な方策をとっていないことには失望している。SPDCがアムネスティに対しておこなった説明によると、政治囚は現在、文書を読んだり、外部と接触したりすることができる、ということであるが、これは大きな改善である。しかし、全国で1,200人を超える政治囚が刑務所に拘禁されており、その釈放のペースは、この四ヵ月間でむしろ低下している。

 「アムネスティは、SPDCとの対話が続いていることを歓迎するとともに、また再びビルマを訪れ、人権状況についてさらに調査を進めることを望んでいる。しかしながら、SPDCが病気や年配の囚人、さらには子どもと一緒にとらわれている囚人らを釈放していないことに失望している」。アムネスティはそのように語った。

 「ビルマ訪問中、SPDCが優先的に釈放するべき多くの政治囚のリストを提出した。しかし、われわれが知る限り、それらのうち誰一人として釈放されてはいない」。アムネスティはそのように付け加えた。

 リストの中には、選挙で選ばれた国会議員、或いは、人道的な見地から釈放されるべき人びと、さらには1975年の国家保護法の行政拘禁規定にもとづいて捕らえられている人びとがいる。

 アムネスティが大至急釈放されるべきだと要求している人びとのうち、トゥエミンさんは、複数の健康上の問題を抱えた73歳の良心の囚人である。また、サンサンモーさんは、19ヵ月の自分の子どもとともにインセイン刑務所に拘禁されている良心の囚人である。

 アウンサンスーチーさんが解放された2002年5月、SPDCは政治囚を釈放する政策をとることを公式に再表明した。SPDCは2000年1月に政治囚の釈放を開始し、その後数百人の囚人が釈放された。今年3月中旬に釈放された人びともいる。

 しかし、その多くは無条件で釈放されたわけではなかった。また、2002年7月以降、平和的に政治活動を行なった人びとの逮捕が再び始まった。アムネスティは、最近、そうした人びと27人のリストをSPDCに提出し、彼らに関するさらなる情報を求めている。

 ここに、アムネスティは、SPDCに対し、すべての良心の囚人を即時、無条件に釈放するよう、改めて要求するものである。

【背景説明】

 アムネスティは、今年1月30日から2月8日にかけて初めてビルマ(ミャンマー)を訪問した。訪問後、アムネスティは、政府との間で、訪問につき、また公開かつ誠意ある協議が行なえたことにつき、SPDCの協力を公式に歓迎した。

 SPDCはこの3年間、多くの前向きな方策をとっている。たとえば、ILO(国際労働機関)の国内での活動を許可し、SPDCとの協力により、軍による市民の強制労働の廃絶を実現しようとすることなどが上げられる。また、アムネスティは、この間、刑務所の状況が改善されつつあることにも注目している。

 ビルマ(ミャンマー)に関する国連特別報告者パウロ・ピニエイロ教授は、SPDCの許可を得て5回にわたってビルマ(ミャンマー)に入り、人権状況を調査した。その調査を最近終え、彼は、3月31日に国連人権委員会で発言した。ビルマ(ミャンマー)に関するラザリ・イスマイル国連事務総長特使もまた、年に何回かミャンマーに入国していたが、昨年11月からは入国していない。アムネスティは、2003年中のビルマ(ミャンマー)再訪問を希望している。(了)

Source: Amnesty International, 'Myanmar: Limited human rights improvements -- serious concerns persist' (AI Index: ASA 16/013/2003), 1 April 2003.