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国際人権NGO資料

国民会議の開催期間は特に人権を尊重せよ
2004年3月31日配信 アムネスティ・インターナショナル 

ビルマ(ミャンマー):
国民会議の開催期間は特に人権を尊重せよ
AI Index: ASA 16/002/2004

アムネスティ・インターナショナル
アムネスティ国際ニュース発表
2004年3月31日

 アムネスティは、4月1日に出版した新しい報告書の中で、ビルマ(ミャンマー)の人権状況が依然として深刻であることを明らかにしている。ビルマの政治囚はおよそ1300人から1400人にのぼり、その多くが良心の囚人である。また政治的な逮捕は国民会議の開催前にも引き続き行われている。

 「恣意的逮捕、隔離拘禁中の拷問・虐待、不公正な裁判、そして表現・集会の自由の権利を非常に制限している法律がビルマの人権状況の改善の大きな障害となっている」とアムネスティは述べた。

 2003年にアムネスティは初めてビルマに調査団を派遣することが認められ、同年12月には2回目の訪問を行った。報告書「法の支配――深刻で変わらぬ懸念(仮訳)」は軍政幹部との会談、政治囚との面接、一般市民との話し合いにより集められた情報を反映している。

 今年2004年に行われることになっている国民会議を前に、アムネスティはすべての良心の囚人が釈放されること、国家平和発展評議会(SPDC、ビルマの軍事政権)が国民会議の開催中と新しい憲法の中で人権を保障することを引き続き求める。

 「特に言論、結社の自由の権利がこの会議の期間に認められ、この権利の行使を理由に誰1人逮捕されることがないことをSPDCは保障しなくてはならない。同様に人権擁護が憲法草案に加えられることがきわめて重要である。」

 憲法起草の過程に参加すべきである人びとの多くが投獄、もしくは自宅軟禁中である。この参加者にはさまざまな政党から国会議員に選出された人物、若い政治的リーダー、市民社会の卓越した人物が含まれるべきである。

 国民会議が近づいている中、軍政側ではない政党のメンバーに対する逮捕、監視、脅迫が続いている。このような政党のメンバーやリーダーは合法的で、平和的な政治活動を行おうとしたために尾行や尋問、脅迫をされている。すべての政治囚の釈放を求めるといった非暴力的な抗議を行ったために逮捕された人もいる。

 「このような傾向は国民会議の参加者が自由で率直な態度を持って参加することができない状況を助長している。この会議に参加すべき人で、いまだ投獄されている人は釈放されなければならない。また政治的な理由による逮捕を直ちに止めなければならない。」とアムネスティは述べた。

 前回の国民会議は1993年から1996年に行われたが、その際にその手続きを批判したがために長期間の懲役を宣告された人もいる。この国民会議は政治改革へ向けた「ロードマップ」の7段階の1つとしてSPDCにより再召集されようとしている。

 新しい報告書は、政治的な理由で拘禁されている人びとの逮捕、未決拘禁の手続きについて広範囲で絶えない懸念も表明している。この懸念は、軍情報部のメンバーによる恣意的逮捕、拷問や虐待を伴う長期の尋問、弁護士・家族の面会や適切な医療が拒否されるといった隔離状態での未決拘禁、被疑者がその拘禁の合法性について異議を申し立てることができないことを含んでいる。政治的な裁判はよく略式で行われ、国際基準とかけ離れている。被拘禁者は通常、弁護士に依頼する権利、推定無罪であるべき権利、証人を反対尋問する権利が拒否される。

 「ビルマでは政治囚への拷問や虐待が引き続き行われている。SPDCは警察や軍情報部のメンバーが政治囚に対し長期間の隔離拘禁を行わないこと、拷問を促進するような慣例を無くすことを保証することがきわめて重要である。」

 「SPDCが、包括的で透明性のある国民会議開催への意欲を見せるつもりならば、すべての良心の囚人を即時、無条件で釈放しなければならない。数名の個人の選択的な釈放ではその手続きを害しうる恐怖と抑圧の雰囲気を追い払えない。政治的な異議を封じ込めてきた立法の改正を含め、犯罪司法制度の改正は政治改革と同様に優先事項に選ばれるべきである」とアムネスティは最後に述べた。

出典:Amnesty International, Myanmar: Respect human rights during the National Convention , ASA 16/002/2004, Mar 31, 2004