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国際人権NGO資料

ビルマ(ミャンマー):軍事政権はすべての良心の囚人を釈放せよ
2004年12月7日配信 アムネスティ・インターナショナル 

※この文書の翻訳および発信元は、アムネスティ・インターナショナル日本支部のビルマ(ミャンマー)調整チームです。お問い合わせは同チームまでお願いします。

ビルマ(ミャンマー):軍事政権はすべての良心の囚人を釈放せよ
AI Index: ASA 16/011/2004

アムネスティ・インターナショナル
アムネスティ国際ニュース発表
2004年12月7日

 アムネスティ・インターナショナルは本日(12月7日)、1350人以上いるビルマ(ミャンマー)の政治囚のうち百数十人についての詳細を文書で公開した。この文書には、表現・結社・集会の自由の権利を平和的に行使しただけで投獄された人びとや、アムネスティが良心の囚人であると考えている人びとについての詳細が記されている。

 アムネスティは国家平和発展評議会(SPDC:State Peace and Development Council)に対し、すべての良心の囚人を即時、無条件で釈放し、そのような投獄を可能とする裁判の悪用に終止符を打つことを要請する。

 国民民主連盟(NLD:National League for Democracy)の指導者であるアウンサンスーチーさん、ティンウーさんを含む何百人もの囚人は、国際法では犯罪とは見なされない平和的な活動の権利を不当に奪われている。投獄によって彼らは健康を害し、家族や将来にも深刻な影響を受けた。

 非常に多くの政治活動家たちが、何十年も投獄されたままでいる。アムネスティが釈放を求めているこれらの人びとは、農民、政治家、教員、弁護士、学生、尼僧、僧侶、高齢者や病人、両親とその子どもたち、逮捕されたときには未成年だった人びとなどである。彼らは、学生の権利を求めるデモ、刑務所内での海外メディアのニュースの回覧、政治集会の計画、準備、ビラの配布、学生運動史の執筆などのような平和的な抗議活動を理由に拘禁された。多くの人びとは裁判前の拘禁の際や刑務所内で拷問を受けたり、残酷で非人道的、品位を傷つけられる取り扱いをされた経験を持つ。

 アウンサンスーチーさんを含む少なくとも18人の政治囚が、起訴や裁判を経ずに拘禁されている。彼らは、国家への脅威と考えられる者を国家が裁判や起訴なしに拘禁することを認める法の下で捕われの身となっているのである。

 そもそも彼らは決して投獄されるべきではなかったという事実があり、加えて、多くの囚人には釈放されるべき確固たる人道的根拠がある、とアムネスティは述べた。

 多くの良心の囚人は健康状態が悪く、拘禁中の取り扱いによりさらに悪化している。2004年だけで少なくとも5人の政治囚が刑務所内および釈放後数ヶ月以内で死亡したことが判明している。そのうち数件は、拘禁中の取り扱いが囚人の健康を悪化させ死に至らしめた疑いがある。

 アムネスティは、平和的な政治活動を理由に人びとを苦しめ、投獄することを止めるよう当局に要請する。抑圧的な法律が、何十年もの間、基本的人権を平和的に行使した人びとを投獄するために使われている。

 またアムネスティは、良心の囚人の釈放が無条件で行われるよう当局に要請する。過去に恩赦を受けた政治囚に付けられた条件は、表現・結社・集会の自由の権利を平和的に行使した者を罰するために使用されている。アムネスティは、釈放された人びとの移動の自由や労働、教育の権利に制約が設けられないことを保証する措置を取るようSPDCに要請する。そのような制約が、これまで元良心の囚人やその親族、他の政治活動家に課されてきた。

背景情報
 11月18日と25日、SPDCはまず3937人、次に5311人の囚人の実刑を停止したと発表した。この発表に先立ちSPDCは、この人びとは国家情報部によって不当に投獄されていたと述べたという。アムネスティが得た情報によると、約40人の政治囚がこの釈放に含まれていると考えられる。学生リーダーで良心の囚人でもあるポーウトゥン別名ミンコーナインを含め、釈放された人びとの大多数は、そもそも投獄されるべきではなかった。また多くのケースで、仮釈放までの刑期を過ぎていたり行政拘禁法が適用される法的期限に達していたので、釈放の資格があった。

 過去に同様の恩赦で釈放された良心の囚人たちは根拠も無く再逮捕され、刑期の残りを務めることを強いられた。当局は元良心の囚人に政治活動を断念させるために、再逮捕したり刑務所での“借り”を返させる、などの嫌がらせや脅迫を行っている。

 当局は恣意的に多くの良心の囚人に身分証明書や旅行のための必要書類を与えず、また投獄されていたために中断していた学校に再入学することを妨げている。さらに当局は、元政治囚の雇用主に、彼らを再雇用しないように圧力をかけ、元政治囚を含め政治活動家やその親族には、政治活動に携るのならば事業許可書を発行しないと脅迫している。政治活動を行って投獄された公務員は解雇され、年金も減額された。

 冒頭に述べた、百数十名の政治囚の詳細を記した文書 "Myanmar: Facing Imprisonment - Prisoners of Concern to Amnesty International"(英文)をインターネットで閲覧することができます。
・テキスト版:http://web.amnesty.org/library/Index/ENGASA160072004
・PDF版:http://web.amnesty.org/library/pdf/asa160072004english/$file/asa1600704.pdf

出典:Amnesty International, Myanmar: Facing Political Imprisonment: Prisoners of concern to Amnesty International, ASA 16/011/2004, Dec 7, 2004.