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国際人権NGO資料

タイ:移民労働者の酷使と搾取が明るみに
2005年6月8日配信 アムネスティ・インターナショナル 

タイ:移民労働者の酷使と搾取が明るみに
AI Index: ASA 39/002/2005

アムネスティ・インターナショナル
アムネスティ国際ニュース発表
2005年6月8日

 「タイ国内で働くビルマ人移民労働者は、タイの最低賃金よりはるかに低い賃金で雇われ、不健康な状況下で長時間労働することが日常的になっており、しかも恣意的な逮捕や国外追放の危険に曝されている。」アムネスティ・インターナショナルは本日新たに発表した報告書の中で、このように述べた。

 報告書は、労働者の基本的権利の欠如を明らかにし、密輸業者、タイ人雇用主およびタイ警察が移民労働者を酷使し搾取している様子を浮き彫りにしている。そのなかには、警察が賄賂目的で頻繁に徹底的捜索を行っている事実も含まれている。

 2005年6月1日から6月30日にかけてビルマ(ミャンマー)、ラオス、カンボジアからの移民労働者のために新しい登録制度が実施されており、これらの移民労働者は2006年6月まで滞在が許可される。これはタイ政府にとって、移民労働者保護を確実に強化する良い機会である。

 「タイ政府は、治安部隊が移民労働者を恣意的に逮捕することがないよう、特に賄賂目的でこのようなことをしないよう、保証すべきである。」アムネスティ・インターナショナルのアジア支部副部長、キャサリン・ベイバーはこう述べた。

 「政府は、雇用主、警察、地元の役人による虐待、いやがらせ、脅しから移民労働者を守り、彼らが拷問や虐待を受ける危険性のある本国に送還されることがないよう保証すべきである。」

 アムネスティはタイ国内の7カ所で、ビルマ人移民115人を対象に聞き取り調査を行った。これらの移民は、漁業、製造業、農業、建設業、日雇い労働、およびメイドとして就労中または求職中である。

 「タイ人は我々をゴミだと考えている。ビルマ人がタイ経済の助けになっているとは思っていない。我々は彼らがしたくない仕事を引き受けている。タイ人は我々をトラブルメーカーだと考えており、決して友人だとは思ってくれない。」聞き取り調査に応じたビルマ人のひとりはこう語った。

 アムネスティ・インターナショナルはタイ政府に対し、タイ国内の全労働者が労働の基本的権利、すなわち適切な賃金と労働時間、安全かつ健全な労働条件などを享受できることを保証するよう要請した。

背景情報
 タイ国内では、何十万人ものビルマ人移民労働者が漁業、衣料工場、メイド、建設業、ホテルやレストラン、農業など様々な産業で雇用されている。タイ経済が繁栄するにつれ、俗に「汚い、危ない、みっともない」と見られる業種に就く人々の数が減っている。ビルマ人労働者たちの流入により、この穴が埋められている。

 タイ政府はここ数年、移民労働者を登録するための一連の制度を規定して、労働力不足の問題に対処してきた。これらの登録制度は政策および実施の面に不備はあるものの、移民の流入に対する法的枠組みの整備と確立に向けた善意の試みである。

報告「タイ:ビルマ人移民労働者の窮状」の全文は、http://web.amnesty.org/library/Index/ENGASA390012005?open&of=ENG-THAをご覧ください。

出典:Amnesty International, Thailand: Abuses and exploitation of migrant workers exposed , ASA 39/002/2005, Jun 8, 2005.