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投資・援助

対ビルマODA 弾圧後も止まらず 軍政資金源ガス田への出資も続行中
2008年4月11日配信 ビルマ情報ネットワーク  ビルマ市民フォーラム 特定非営利活動法人メコン・ウォッチ

対ビルマ(ミャンマー)ODAが、昨年8~9月の弾圧後も止まっていなかったことがNGOの調べでわかった。軍政の資金源である天然ガス田への日本の出資も続いている。

(*表1~4については、下記のPDFファイルをご覧ください。)

政府開発援助(ODA)

昨年8~9月にビルマで民主化運動が武力により弾圧され、多数の死傷者が出たことを受け、高村外務大臣は昨年10月、次のように述べた。


「今までも経済協力については人道案件等に絞って行って来ている訳ですが、更に絞り込むような形を考えていきたい」(外務大臣会見記録、2007年10月3日)


上記の会見後、政府は「人材開発センター」への無償資金協力を行わないことを発表した。人材開発センターは交換公文締結(正式決定)前の案件で、決定していない案件を一方的に取りやめただけなので、「絞り込み」としての効力は最小限のものだったと推定される。

逆に、2007年10月の時点で既に交換公文が締結されていた「中央乾燥地植林計画」と「人材育成奨学計画」の2件は特に変更なく実施されている模様。さらに2008年1月14日には「母子保健サービス改善計画」に2億400万円の無償資金協力の交換公文が締結された。

これで平成19年度に交換公文が締結された無償資金協力案件は3件(合計額6億7200万円)で、前年度の2件(同6億4000万円)を上回った【表1参照】。

草の根・人間安全保障無償資金協力(上記の無償資金協力とは別枠)は2007年9月20日までに9件約束されていた。以後約3か月間は動きがなかったが、2007年12月末に再開し、年度末3月31日までに新たに17の案件について贈与契約が結ばれた。

これで平成19年度に贈与契約が結ばれた草の根・人間安全保障無償資金協力案件は26件(合計約1億9400万円)となる。前年度こそ下回るが、平成17年度の18件(合計約1億4900万円)を大きく上回る【表2参照】。内容についても前年度までから大きな変化は見られない【表2「内訳」参照】。

ビルマ沖天然ガス田への投資

ODAのほか日本政府は、ビルマ沖の「イェタグン」天然ガス田の権益19.3%を保有する日石ミャンマー石油開発に50%の出資を続けている【表4参照】。ビルマ軍政にとって天然ガスからの収入はきわめて重要だ。天然ガスからの収入は輸出総額の半分を占め、外貨源としても最大である。

軍政は東南アジアでも最大級規模の軍を維持し、その軍事力は昨年の弾圧時に見られたように自国内にのみ向けられている。また、民族居住地域と民族住民に対する攻撃もはげしく、国軍の侵攻によりビルマ東部だけで3000以上の村が破壊され、強制労働、強制移住などにより150万人以上の生活が奪われている。