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国際労働機関(ILO)決議に関する質問
2001年3月5日配信 ヴィッキー・ボーン上院議員(豪州)

ビルマ:国際労働機関(ILO)決議に関する質問
ヴィッキー・ボーン上院議員(豪州)・ビルマ国際議連会員
 
(質問番号第3482号) ボーン上院議員は2001年3月5日、外務省を代表する外務大臣に対し文書で以下の通り質問した。

 国際労働機関(ILO)事務総長に対し2001年2月15日までに報告を行うことを求めたILOの指示に関連し、以下質問する。

 (1)2000年に採択されたILO決議の実施について、オーストラリア政府はどのような措置を取るのか、具体的に示していただきたい。
 (2)輸出・輸入・投資を含めたオーストラリアとビルマの貿易総額はいくらか。
 (3)外相は、ILOが強制労働、囚人労働あるいは児童労働によって生産されたと認定している以下の製品について、ビルマから輸入されているかどうかを具体的に回答できるか。製品は、豆類、レンガ、家具、ゴム、織物、ココナツオイル、魚、米、ゴマ、砂糖キビ、木材彫刻製品、セメント、線香、チーク材、カシューナッツ、コーヒー、家畜、落花生、エビ、野菜、鶏肉、ユーカリ材、岩石、(鋸でひかれた)木材、トウガラシ、トウモロコシ、マスタード、塩、大豆である。

ヒル議員:以下に上院議員の質問に回答する。

(1) われわれは、ビルマ国内で組織的に行われている強制労働を拡大あるいは持続させるような関係が存在するかどうかを確認するため、ビルマとの関係を点検した。本省のアボット氏はILO事務局長宛に、われわれの作業を説明する書面を送った。調査作業の中で、われわれはラングーンの本邦大使館に対し、政府が資金提供するビルマ国内の事業はいずれも強制労働の使用には寄与していないことを公式に書面で確認するよう求めた。また大使館に対し、ビルマ国内で操業しているとされるオーストラリア企業がILO決議に準拠しているかどうかの見解を求めた。担当部署は私に対し、AusAID(オーストラリア国際開発局)はオーストラリア政府が資金提供するビルマ国内の事業はいかなる点でも強制労働の使用に寄与していないことを確認するとの回答を寄せた。

 大使館からは書面で回答があり、それによれば大使館は、強制労働に関連した企業活動に携わるオーストラリア企業があるかどうかは不明であるとのことだ。また大使館は、ビルマで操業あるいは投資を行っているとされるオーストラリア企業に対し、今回の調査を通知し、ILO決議への準拠を宣誓するよう勧告した。大使館のわれわれへの報告によれば、ビルマで操業を行っている企業はごくわずかであり、ビルマで商活動を営むオーストラリア企業は、ラングーンでサービス部門のビジネスに従事するものが大半である。
 サービス部門もラングーンという街自体も強制労働の中心とはなっていない。

 ゆえにわれわれは、オーストラリアの対ビルマ関係が強制労働の存続に一切寄与していないことに満足している。

 われわれは他の分野では建設的な手段を用いて、ビルマ政府に対し、忌むべき強制労働の使用に取り組むよう促している。ビルマで実施した人権イニシアチブでは強制労働問題を取り上げた。われわれは昨年、ラングーンで行った2つのワークショップに資金提供を行った。ワークショップのねらいは、ビルマ国内で国際人権基準に対する認識を深めることに置いた。この人権と責任に関するワークショップは昨年7月4日~13日の期間、50人の中堅職員を対象にラングーンで(2度)開催された。2回目のワークショップ「国際法概説」は10月にビルマ国内で行われた。このワークショップでは、参加者はビルマ国内の強制労働問題を含むデリケートな問題について率直な意見交換を行った。ILOとビルマ政府が強制労働問題に再び従事することが重要だというわれわれの信念に変化はない。

(2) オーストラリアとビルマの貿易総額は3千4百万オーストラリア・ドルで、輸入が1千7百万ドル、輸出が1千7百万ドルである。ビルマは本邦の貿易相手国として85番目に位置する。ラングーンの本邦大使館によれば、過去2年間オーストラリアからの海外直接投資(FDI)は行われていない。オーストラリアは90年以降ビルマ政府と限られた分野でのみ関係を保持している。同年以降現在まで軍事物資の禁輸措置を取っているが、貿易の促進も禁止も行っていない。この政策に現在まで変更はない。

(3) 質問3の商品一覧は、ビルマ自由労連(FTUB)が提供した情報に基づいて国際自由労連(ICFTU)が作成したリストであると思われる。それはともかくとして、外務省ではオーストラリア統計局(ABS)のファイルから部局別の輸入状況を取り寄せてチェックしており、定期的にデータを更新している。このデータによれば、オーストラリアは、質問3のリストの商品のうち数点を輸入するのみである。統計局のデータによれば、オーストラリアは衣料、織物、魚(生、チルド、冷凍)、甲殻類、木工製品を輸入しているが、強制労働、囚人労働あるいは児童労働によって生産された商品がこの中に含まれているとする証拠は一切なかった。