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投資・援助

英政府、観光業界にも圧力 大手旅行会社、ビルマ撤退へ
2007年7月29日配信 ガーディアン

 英国の人権団体は28日、上場旅行会社アバクロンビー&ケント(A&K)社に同社が行っているキャンペーンは、軍政との癒着を示す最たるものとして、ビルマ軍政指導者との商業的つながりを断ち切るよう非難した。

 今のところこの件で注目が集まっているのは、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)社グループだ。同社は、今日の財政的な現状と並行して、ビルマから撤退するよう英国政府から圧力をかけられている。

 また、大型船舶を運営しているP&O社とフレッシュフィールド法律事務所も、軍政とつながりがあると見られている。ビルマは、民主化運動のリーダー、アウンサンスーチー氏の再逮捕以降、混乱の最中にある。そのためA&K社は、ビルマ観光を「精力的にプロモーション」することを中止し、2004年のパンフレットにビルマ観光を掲載しない予定であると述べた。

 同社企画部長のステュアート・ダグラス・リー氏は、「ビルマは一風変わった目的地ですから、お問い合わせのお客様は旅慣れた方々です。こうしたお客様はビルマの政治的状況と、観光旅行に関する論争も重々ご承知でいらっしゃると思います」と語っている。

 また「当社のセールスチームは、A&Kの立場をご説明し、ビルマ以外の東南アジア諸国のツアーをご紹介いたします。しかし、お客様の中で、ビルマ旅行を希望されるお客様には、今後も旅行を手配させていただきます」と述べた。

 英国の人権団体ビルマキャンペーンは、すでにビルマから撤退したプレミアオイル社などが撤退の理由を、単に商業的理由によるものであるとし、本当の理由を偽っていると指摘する。しかし、撤退に至ったのは、これまでの人権運動が勝利した結果であるのは明白だ。

 ビルマキャンペーン事務局長のアンナ・ロバーツ氏は、「朗報だ。A&K社は、ビルマで営業を続けている最後の大手旅行会社の一つだ。A&K社の撤退は、まだ営業を続けているオリエント・エクスプレス社やカーニバル船舶会社、ノーブル・カレドニア社をさらに孤立させるだろう。これらの旅行会社にも、ビルマから撤退するよう圧力をかけていく」と付け加えた。

 今年はじめ、旅行会社クオニ社が、軍政との旅行契約を打ち切ると発表している。最近、英国政府は、すべての商業分野で、ビルマとの関係を絶つよう要求している。しかし、マンダレー郊外にあるミングン・パゴダのようなビルマの観光地が、今までどおり観光客を惹きつけてやまないのも事実だ。

 また、オブライエン外務政務次官から個人的な要請があって以降、英国アメリカ・タバコ社(BAT)は、ラングーン近郊の工場の操業を見直すことを約束している。

(訳、久保 忠行)

出典: Terry Macalister , 'Activists claim victory over travel links ', The Guardian, July 28, 2003