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国際社会

事態を懸念する国際社会 声明・コメント一覧
2003年6月6日配信 イラワディ・オンライン

ビルマ軍事政権によるアウンサンスーチー氏と支持者の逮捕は、ビルマ国内での対話と和解の進展に期待を寄せていた世界各国の指導者から批判されている。以下はその一部を紹介する。なお日本語版作成にあたり、いくつかの発言を追加した。(訳・編集、BurmaInfo)

事態を懸念する国際社会 声明・コメント一覧
イラワディ・オンライン
2003年6月4日

軍政当局はアウンサンスーチー氏と氏の支持者を直ちに解放し、党本部の再開を許可するべきだ。我々はこれまでもビルマ政府に対し、政治囚全員を釈放し、人々がよりよい暮らし、つまり自由と経済発展のある暮らしを提供するよう求めてきた。
ブッシュ米国大統領

ミャンマー政府に対し、東南アジア諸国連合(ASEAN)のチャンネルを通して事態の説明を求めなければならない。しかしミャンマーがメンバー国であることに留意すべきだ。(注:ASEAN諸国にとって加盟国のビルマは家族の一員のような存在であるから)ずかずか入り込んでいってこれをしてはいけない、あれをしてはいけないと言うようなことはできない。
オンASEAN事務局長

ミャンマー政府が、国民民主連盟(NLD)のアウンサンスーチー書記長の投獄続行という選択を避けるよう望んでいる。孤立ではなく一層の関与を進める政策を推進していくことは今後非常に難しくなるだろう。
国連人権委員会のミャンマーの人権状況に関するピネイロ特別報告官

こうした抑圧的なやり方は、ビルマ政府の民政復帰への無関心さを裏付けるものだ。今回の事態を受け、EUは軍政に対する現行の制裁措置を維持するという方針をますます強化する方向に間違いなく進むだろう。
ソラーナEU外交政策担当委員

今回の軍政の一連の行動は、ビルマとアジア全体に存在する、押しとどめることのできない自由への流れを失速させようという腐敗した政権の必死の試みだ。しかし彼らは必ず敗北する。そして自由なビルマを求めるアウンサンスーチーのたたかいはいつの日か必ず勝利する。
マケイン米国上院通商委員長(アリゾナ州選出、共和党)

タイ政府は現行の対ミャンマー融和政策を撤回すべきだ。3600万バーツ(1億800万円)分のガスを毎年無条件でビルマ政府に供給する政策を停止すべきである。さらに道路建設への援助を停止し、これらの代わりにミャンマー国内の平和に向けた対話への支援を行うべきだ。
クライサック・タイ上院外交委員長

ここ数週間、軍政の後押しを受けた集団が、地元住民を反NLD行動に扇動しているとの報告を信頼できる筋から継続して受け取っており、事態を懸念していた。
オブライエン英国外務政務官

今回の軍政の行動は、NLDを活動停止に追い込み、アウンサンスーチー氏をラングーンに押し込めておこうとする軍政の周到な計画の一環だと考えている。スーチー氏は地方遊説に出かけるたびに圧倒的な支持を集めていた。それが軍政にとって大きな脅威となっているのだ。
タイのアドヴォカシーNGO「オルタナティブ・アセアン-ビルマ」(Altsean-Burma)のストサード氏)

アウンサンスーチー氏と支持者を拘束し続けることはまったく不当である。速やかな釈放を要求する。
ダウナー豪外相

カナダ政府は今回の拘束を遺憾とし、ビルマ政府に対しアウンサンスーチー氏と一行の即時釈放を求める。またビルマ政府当局に対し、拘束と同時に起きたスーチー氏の車列への襲撃事件を調査し、責任者を特定するよう求める。
グラハム加外相

(一連の事態は)ミャンマーの国民和解が急務であることを浮き彫りにした。
アナン国連事務総長

ビルマ政府は反政府勢力への迫害を止め、本格的な対話を開始し、人権を尊重する国際社会の一員へとビルマを移行させるべきだ。
国際人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のアダムス・アジア局長

民主的な手段による解決、対話を通じた解決が必要だ。現在の状況が良いとは思っていない。対話を通じた解決を求めている。
福田官房長官

(状況が)悪化していることはないと思います。今回のことはありますが、政治犯の釈放を見ますと、ずっと進んできていて、民主化に向けては進展をしてきたという中で、今回そのようなことがありましたが、今回のことについて談話を出しましたが、もう少し様子を見ながら、今の段階で日本の政策を変えるということは考えていない。
川口外務大臣

当局は、5月30日に起きた大規模な人権侵害の疑惑について、徹底した独立の調査を実施し、容疑者を訴追すべきだ。そして現在行方不明になっているとされる野党NLDの党員の所在と現在の状態をただちに明らかにすべきである。
アムネスティ・インターナショナル公式声明

軍が政治権力だけでなく、軍事力も備えた存在であることに議論の余地はない。軍政はあらゆる事態への責任を負わなければならない存在だ。この事件を誰が起こしたとか、どうやって起こったのかなどと云々しても無意味だ。軍政の支配下で起こったことなのだ。
D.スタインバーグ教授(ジョージタウン大)

アウンサンスーチー氏の拘束と負傷の知らせを聞き、驚愕と共に、深い憂慮を禁じ得ない。(…)ビルマ政府が続けているスーチー氏への抑圧的な措置は、すべての民主化関係者の憂慮と怒りを集めている。ビルマ政府はスーチー氏と民主化関係者らの身の安全と政治的自由を保障する措置を直ちに取るべきだ。
金大中・前韓国大統領

アウンサンスーチー氏の逮捕と拘束がミャンマーの国内問題であるとしても、氏の人権と尊厳は守らなければならない。当局はスーチー氏に敬意ある処遇をすべきだ。
チャワリット・タイ副首相

世界中が懸念しており、そのことはビルマ政府も理解している。ビルマ政府は正常な状態への復帰をできる限り行うよう手を打つべきだ。
タクシン・タイ首相

ミャンマー経済はかなりひどい状況だ。ビルマ政府がアウンサンスーチー氏の活動を許可し続けていれば、大衆的な蜂起が起きた可能性がある。だから軍政はスーチー氏を拘束したのだ。
タイの人権NGO「フォーラム・アジア」のソムチャイ事務局長

一連の出来事の背景には、最近数週間のNLD支持者と軍政支持者との緊張感の高まりがあったと理解している。SPDC(国家平和発展評議会=ビルマ軍政の正式名称)による妨害や嫌がらせに関する報告が頻繁に寄せられており、こうした行動が30日夜の流血の事態という形で頂点に達した。
ゴフ・ニュージーランド外相

アウンサンスーチー氏の逮捕とビルマ全土での民主化運動の弾圧は、ビルマの独裁政権が本気で改革に取り組む意思のないことをよく示している。この政権は世界一残虐な軍事政権だ。虐殺、拷問のほか、戦争の武器として強かんを用い、民族浄化も行っている。こうした状況にも関わらず、英国や他のEU加盟国から出てくるのは中身のない声明や行動ばかりで、実質的な行動はゼロだ。はっきり言わせてもらえれば、まったく情けない。
英国のビルマ民主化支援NGO「ビルマ・キャンペーンUK」のジャクソン氏

状況は好転しているかのように思われていた。何が起きているのかまだよくわかっていないが、とにかく事態がいくぶん悪化しつつあるようだ。
アジズ・マレーシア通産相

出典:Irrawaddy Online: Worldwide Condemnation of Burmese Junta (4th June, 2003)