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民族・難民

タイ政府に対する緊急要請 カレン難民を地雷埋設地域に強制送還するな
2010年2月2日配信 カレン女性機構(KWO)

カレン女性機構(KWO)は2日、タイ政府に対し、タイに住むカレン民族難民をビルマの危険な地雷埋設地域に強制送還しないよう求める緊急要請書を出しました。タイ国軍は2月5日から難民3000人の送還を始め、15日までに全員を帰国させることをめざし、すでに準備を始めているとのことです。(ビルマ情報ネットワーク)

タイ政府に対する緊急要請 カレン難民を地雷埋設地域に強制送還するな

2010年2月2日 カレン女性機構(KWO)

カレン女性機構(KWO)は、タイ政府に対し、ターク県ターソンヤンに居住している3000人のカレン民族難民を、多数の地雷が埋設されているビルマ(ミャンマー)の紛争地域に強制送還しないよう求める。これらの難民の大多数は女性と子どもである。

タイ国軍はこれらの難民全員に対し、2月15日までにビルマに帰国するよう命じている。2月5日に強制送還を始めるという通達も出されている。難民たちは、地雷が多数埋設され、一触即発の紛争状態にある地域への強制送還が今にも始まるのではないかと恐れながら暮らしている。

2010年1月28日の午前9時から11時まで、タイ国軍は、難民のうち50人を国境のビルマ側にあるカレン州ラーパーハー村に行かせ、帰国の準備として自宅を清掃するなどさせた。この50人のうち20人は成人女性と少女で、一部は16歳未満だった。

KWOは、この地域はまったく安全でないこと、また難民たちは現在、帰国を希望していないことを明言したい。この数か月で、同地域からタイ側に逃げた難民のうち5人が、ビルマに残してきた家畜の世話をするために戻ったところ、地雷を踏んで負傷したり死亡したりした。例えば、昨年8月には13歳の少年が地雷で片方の脚を失い、今年1月18日には、妊娠8か月の女性が片足を失った。

KWOのブルーミング・ナイト・ザン共同第一書記は、「地雷被害者がいることからもはっきりわかるように、未だに非常に危険な状態が続いている。難民たちの意思に反して危険な地域に送還することは、国際法のノン・ルフールマン原則に反する。タイ政府は難民条約に署名していないが、タイ国王とタイ政府が長年にわたって難民に寛大であったことに対し、KWOは非常に感謝している。タイ政府が人道上の寛容さをもう一度示してくれるよう訴えたい」と述べる。

今回送還を命じられているカレン民族難民は、カレン州ラーパーハー地域での戦闘を逃れて2009年6月にタイに入った。難民たちは、メーウス、メーサリット、ノーンブアでの一時的滞在を許可されたが、ターク県のメーラ難民キャンプへの入所はまだ許されていない。ラーパーハー地域で非常に危険な状態が続いていることは明らかなのに、難民たちがタイに入ってきてから、地元のタイ政府当局は、彼らに帰国するよう何度も圧力をかけている。

KWOは、非常に危険な地域へ難民を強制送還する計画があることを深く懸念し、タイ政府に対し、送還を中止し、タイ国内での保護を継続するよう緊急に呼びかける。

(日本語訳:ビルマ情報ネットワーク)