トップページ >  ビルマの現状:政治 >  経済・環境 >  ビルマ軍、ダム建設と対ゲリラ戦準備を同時進行

経済・環境

ビルマ軍、ダム建設と対ゲリラ戦準備を同時進行
2003年4月23日配信 シャン・ヘラルド・ニュース

 タイ側のベテラン国境観測筋によれば、ビルマ政府はシャン州のサルウィン・ダム建設計画を利用して戦略道路を建設し、タイ・ビルマ国境沿いに展開しながら抵抗を続けているシャン人ゲリラの封じ込めを狙っている。
 この軍関係者はシャン・ヘラルド・ニュースに対し、ビルマ政府が2002年12月20日に、タイのMDX社とシャン州タサンでの水力発電所建設計画に関する協定に調印して以後、ビルマ軍は、首都ラングーンからシャン州東部(サルウィン河東岸)ムントン郡に、工兵部隊と建設機器を慌ただしく配送していると述べた。

 部隊の任務は未舗装区間の「整地」だ。ルートはダム建設予定地のタサンから、サルウィン河の険しい東岸沿いにハーン川の河口タソファーン(サルウィン河との合流地点)まで南下し、その後南東に方向を変え、ロイキレックとムンジョーを経由してナコンムに出て、そこからタイのチェンマイ県チェンダオ郡のノンオック村まで南下するもので、地図にあるようにムントンを迂回するルートとなる。
 この道路は、完成後にはMDX社と、同社が指名する建設業者が使用すると言われており、ムントンを経由する現在のルート(160km)の約半分の距離でタサンまで到達することができる。

 国境筋が入手したビルマ側からの報告によれば、1月21日から建設予定地に詰めているMDX社関係者は、去る3月31日に着工状況の視察を行った。
 この軍人は、サルウィン河西岸ムンパンに駐留する第17軍作戦司令部(司令官=ニュンフライン准将)が事業全体の安全確保を担当しているとし、「道路建設はこの地域で活動しているシャン州軍(SSA)を包囲し、最終的には降伏に追い込む作戦の一環だ」と話している。

 ある観測筋は、このことが、近いうちに行われると言われていたシャン州軍基地へのビルマ軍の攻撃が延期され続けている理由だと話している。そして「昨年のシャン州軍への攻撃は、パンマイスーンの攻防戦(2002年5月20日~6月)が行われた一月前の4月にはすでに本格化していた」と付け加えた。(訳、箱田 徹)

出典:Shan Herald Agency for News, 'War: Dam cover-up for strategic road (No: 07 - 04/2003) ', 23rd April, 2003.