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民族・難民

ビルマ当局、「赤十字」を装う 「証言者」が行方不明に
2003年7月16日配信 シャン・ヘラルド・ニュース

 ある難民救援活動家によると、先月、チェンマイ県ファーン郡に到着した1、474人のシャン人難民のうち、少なくとも300人が、5月下旬に行われた国際赤十字(ICRC)による三回目のシャン州南部訪問の結果、故郷の家を追われた。この活動家(53)は匿名で、「今回到着した難民の数は、今年に入ってから最大だ」と言う。

 タウンジーの北東126キロに位置するライカーからの難民によると、ビルマ当局が、赤十字職員になりすまし、同地区の村々を訪問した。偽装「赤十字」が去った後、「裏切った」住民は、連れ去られ、2度とその姿を見ることはなかったという。

 典型的なのが、タートモーク村落区出身のカンナ氏(47)による証言だ。6月1日、ビルマ人の「赤十字職員」3人と、シャン人の通訳1人がパンポン村を訪れた。2日後の6月3日午前4時30分、「流暢なビルマ語を話し、下手なシャン語を話すシャン人武装集団」が、「赤十字」に証言を行った村人3人を連れ去り、それ以降3人の姿を見た者はいなかった。

 連れ去られた3人は、リエンリン村生まれのザイウーン氏(38)、アリヤ氏(46)とローンカウン氏(51)だ。リエンリン村の209世帯は、1996年から98年にかけて行われたシャン州軍に対する軍事行動で、パンポンへ強制移住させられた。

 カンナ氏は、「私は『赤十字』と面会し、証言を行った村人16人のうちの1人です。私たちのほとんどは、このまま村にとどまるのは危険だと判断し、家族とともに村を出ました」と言う。

 一方、シャン州軍(SSA)は、村人の失踪についての関与を否定している。シャン・ヘラルド・ニュースの報告によると、SSAは、地元民に対して国際赤十字に対して遠慮なく事実を話すよう勧告していた。国際赤十字は、2003年6月1日、シャン州を再び訪問している。

 チェンマイで活動するあるシャン人女性活動家は、次のように述べた。「メンツェン大佐(ライカー郡のシャン人勢力の司令官)は、国際赤十字が得た情報はすべて公開されるという誤った情報を与えられている。しかし、国際赤十字は、情報をすべて公開しているわけではない。」(訳、久保 忠行)

出典:Shan Herald Agency for News, 'Hundreds made homeless by ICRC visit', 16 July, 2003.