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民族・難民

ビルマ軍、ワ軍の攻撃準備? 不安定な停戦協定の現在
2003年8月12日配信 シャン・ヘラルド・ニュース

 タイ・ビルマ国境のシャン、ワ、タイの各消息筋によれば、ビルマ政府とワ軍との間で敵対行為が復活の兆しを見せつつある。なお両者は現在停戦協定を結んでおり友好的な関係にあるとされる。

 タイ国境の街メーサイに住むあるシャン人商人は「8月上旬に会議に出席するために数日の予定でタチレクからムンヤンに向かった大隊の司令官がまだ姿を見せていない」とし、「8月9日遅く、ムンヤン方面からチェントゥン(ケントゥン)方面に向か・0台ほどのトラックを見かけたが、これには多数の将校が乗っていたようだ」と話している。

 タイ軍消息筋は、中国国境に近いワ軍の本拠地パンサンでは緊急会議が開かれたとの情報を確認している。チェンライのタイ軍大佐は「緊急会議が行われるのはこの一月で2回目だ」と述べた。

 1回目の緊急会議は7月7日に開かれ、ワ軍支配地域でのドラッグ・フリー化実現を2005年から07年に先送りする決定がなされた。

 この報告と時を同じくして8月9日、ワ軍筋はシャン・ヘラルド・ニュースに対し、軍政トップのタンシュエ上級将軍がナンバー3のキンニュン将軍を解任したとの情報と、ビルマ軍がパンサンを攻撃するため、最近になって北部拠点の強化を進めているとの情報が真実であるか、確認を求めてきた。キンニュン将軍は軍政トップ3の中でワ軍と最も関係が強いとされる。

 首都ラングーンの情報筋によれば、ワ軍の拠点襲撃のために3万人の兵士が展開されている。

 チャオ・ツァンヤンホェ氏は「信頼できる情報」を引用して、「ビルマ政府内部の強硬派は、停戦した武装勢力との戦闘再開を真剣に検討している。ワ軍がその最有力候補だ。ビルマ政府は戦闘を再開することで、自分たちが麻薬テロリスト軍閥の討伐を行っているとのイメージを演出し、国際社会の注意を、アウンサンスーチー氏への弾圧とタイ政府の提案するロードマップ(行程表)からそらすことを狙っている」と述べた。

 また氏は、停戦継続と戦闘再開という2つのオプションの間に立ちはだかっているのは、中国・ビルマ国境に展開する人民解放軍を除けばおそらくキンニュン将軍だけだとし、その彼がどれくらいの間「この危険な動き」に抵抗できるのか、まったく予想ができないと付け加えた。

 しかし消息筋によれば、現段階で強硬派が誰かは不明確だ。ある停戦組織の司令官は「トップ3の中で話ができるのは唯一キンニュン将軍だけだ」と話す。そして「マウンエイ将軍は我々とは常にそりが合わないし、特にワ軍とは関係が悪い。タンシュエ将軍だが、我々がいまだに彼の関心事であるのかもはっきりしない」と続けた。

 タイ国境の観測筋によれば、停戦組織の指導部とキンニュン将軍との次の会談は8月14日に予定されており、停戦協定の命運がこの場で決定される可能性がある。

(訳、箱田 徹)

出典:Shan Herald Agency for News, 'Wa prepares for war ', 12 August, 2003.