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民族・難民

収穫直後の稲が水浸し シャン州北部で予告なしにダム放水
2003年11月18日配信 シャン・ヘラルド・ニュース

 タイ・ビルマ国境から今朝入った情報によると、シャン州北部の街ラーショーで約60ヘクタール(150エーカー)以上もの稲畑が浸水した。ある炭鉱での作業のために、上流のダムの放水路が予告なしに変更されたのが原因だという。


 放水路の変更による人為的な洪水はラーショーの北にあるAT橋の近くで起き、60ヘクタールものの稲畑が浸水した結果、収穫されたばかりの稲が水浸しになった。

 「ただでさえ収穫した稲のほとんどをビルマ軍に売らなければいけなかったのに、(浸水のせいで)今度は食べる分の米さえなくなってしまった」とソンロイ村に住む女性は泣きながら言った。

 地元の住民は当局から事前に通知がなかったことを「連絡があれば収穫した稲を安全な場所に移せたのに」と非難した。

 放水路の変更を命令したとされる北東地域司令部(本部ラーショー)のミンフライン少佐は、被害への賠償として11月14日に1エーカー(約0.4ヘクタール)につき1万8,000チャット(約2,000円)を支払った。「市価の半値にもならないが、われわれのように社会的地位の低い者にはあまり文句を言うことができない」と近くのクルカム村に住む農家の男性は言った。

 被害を受けた農民のほとんどはソンロイ、クルカム、カウンカの3村に住んでいる。ビルマ軍と停戦協定を結んだ武装勢力の関係者は「当局は公式には住民の福祉を尊重すると言っているが、今回の件でその言葉は疑わしいものとなった」と述べた。

 関係者らによると、国営ミャンマー・エコノミック・ホールディング社(MEHC)が周辺地域で石炭の探鉱・採掘事業を進めており、放水路の変更はこの事業のために行われた。

(訳、秋元由紀)

出典:Shan Herald Agency for News, "Paddy fields inundated without notice", No: 18 - 11/2003, 18 November, 2003.