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民族・難民

数百人のカレン人国内避難民がサルウィン川沿いに仮住まい
2006年5月10日配信 イラワディ誌

 カレン州北部・西部でのビルマ軍による最近の攻撃によって家を追われた11000人以上のカレン人のうち数百人がタイ・ビルマ国境のサルウィン川の岸辺で避難生活を送っている。

 5月5日にこれら避難民の情報収集のため現地に派遣されたカレン女性機構(KWO)の代表によれば、同川沿いには現在、5歳未満の子ども108人を含む約670人の避難民が暮らしており、さらに300人以上がビルマの内陸部からサルウィン川を目指して移動している。

 タイのメーホンソーン県にあるメーラムー難民キャンプは既に約1800人の国内避難民を受け入れた。サルウィン川に向かう国内避難民たちは、ビルマ軍によるほぼ連日の攻撃を逃れるためジャングルに隠れることを余儀なくされている。

 KWO事務局長のジッポラ・セイン氏は「数百人の難民がサルウィン川に着いたが、メーラムー難民キャンプに入るのを認められていないため川沿いで生活している。タイ政府が『戦闘は止まっている』と主張しているため、タイ当局はこれらの難民をキャンプに受け入れない姿勢だ」と述べた。

 氏はまた、避難民の数が数百人と多いため、タイ当局の正式な承認なしにメーラムー難民キャンプに移住させることは難しいと述べた。難民が正式な許可なしにキャンプに入ろうとすればタイ当局に拘束されることになっている。

 「これだけの数がいると、タイ当局の正式な承認なしに難民キャンプに送ることは難しいし時間がかかる」とセイン氏は述べた。

 タイ側のソッムイ郡役所のピトゥーン氏は「サルウィン川沿いにいるカレン人避難民は約1000人で、何カ月もかけてタイ国境にたどり着いた人たちだ。拘束はせず、タイ軍が仮避難所に連れてきた」と述べた。

 氏はさらに「これから避難民たちが戦闘を逃れてきたのかどうか、県の職員が確認する予定だ。もし経済的理由でタイに来た場合にはビルマに送還されることになる」とも述べた。

 氏によると、最近のカレン人難民の流入にどう対応するかについて県レベルでは何も決まっていない。5月15日に開かれる予定のソッムイ郡役所の会議で選択肢が検討される予定だ。

 難民キャンプに入るのを待つ避難民たちはこの間、非政府団体(NGO)、カレン人の社会団体や医療救援関係者などの援助を受けている。またカレン民族同盟(KNU)が避難民の安全を守っている。

 セイン氏は「避難民たちの生活条件は非常に悪く、まもなく雨季に入るので心配している」と述べた。

 カレン難民委員会の4月の報告書によると、タイ・ビルマ国境に住むカレン人難民の数は124,727人で、そのうち13,978人がメーラムー難民キャンプにいる。

 ビルマ軍による攻撃作戦は軍政がピンマナに首都機能を移転してからすぐに始まり、カレン州のタウングー郡とニャウンレビン郡とに住むカレン人住民が攻撃対象とされている。

日本語訳:秋元由紀

出典:Shah Paung, 'Hundreds of Karen IDPs Settle along Salween River', The Irrawaddy, May, 10, 2006.